【フォトエッセー】

トロント・ジャズフェスティバル
印象に残ったアーティストたち


〈 リポート&撮影: デムスキー恵美 〉
(All Photos by Emi Demski)

6月24日から7月3日まで開催されたトロント・ジャズフェスティバル。
オープニング当初は少し肌寒いくらいであったが、次第に気温が上昇し始め、後半はジャズフェス日和の好天が続くなか、大いににぎわった10日間にわたる音楽の祭典は無事幕を閉じた。日本から来演したアーティストをはじめ、印象に残ったコンサートシーンの中からいくつかのフォトイメージを選んで、熱い日々を振り返ってみる。

アレサ・フランクリン(Aretha Franklin)


▲Aretha Franklin

ジャズフェスティバル25周年という記念すべき年にふさわしく、メインステージでのキックオフは大物中の大物、「ソウルの女王」こと、アレサ・フランクリンのフリーコンサート。メトロスクエアに入りきれないファンがキング・ストリートにまであふれ出たため、通りは車両通行止めになるほど。やっと陣取った場所で、さらに開演まで数時間待たされても、その価値十分ありと納得できるパワーフルなステージであった。

ロバート・クレイ(Robert Cray)


▲Robert Cray

ブルースファンにはおなじみのベテラン、ロバート・クレイのソウルフルなフェンダーの音色とボーカルの魅力は今も変わらず、世界中に世代を超えた多くのファンを持つ。エリック・クラプトンのツアーに加わることも多く、「Crossroads Guitar Festival」(2006‐2007)などは特に印象に残る。今年5月には、Blues Hall of Fame に殿堂入りした。

山木将平(Shohei Yamaki)


▲Shohei Yamaki

世界の巨匠が名を連ねる国際ジャズフェスで、堂々と海外デビューを飾った山木将平。うわさ通りの絶妙なフィンガーピッキング奏法を披露し、聴衆からは「ブラボー!」の声が飛び交った。ユーモアを交えた英語でのMCもなかなか好感が持てた。

フラリー・パッド(Fulare Pad)


▲Fulare Pad

さわやかさあふれるフラリー・パッドのステージは、前田大輔、清水英之の優しい人柄がそのまま演奏に反映され、聴く者の心を軽やかにそして、ハッピーにしてくれる。特に前田大輔の演奏は、ウクレレという楽器が与える先入観を見事に覆してくれるほどに奥深く、また、すばらしいものであった。

モーリー・ジョンソン(Molly Johnson)


▲Molly Johnson

トロント・ジャズフェスには久々の登場となったトロントの歌姫モーリーだが、実は近年、フランスのクラブシーンでの人気が高まり、ツアーを行うことも多いという。6歳のころからステージに立っていたというだけあって、貫録も十分。美しい花のように輝いていた。

カウント・ベーシー・オーケストラ(Count Basie Orchestra)


▲Count Basie Orchestra

結成以来、75年という長い歴史を持つカウント・ベーシー・オーケストラは、現在もその実力と名声を維持し続けている。この夜も会場を埋め尽くしたビッグバンドファンは、テンポのある力強いカンザススタイルのスイングに酔いしれた。

二ール・スウェインソン(Neil Swainson)
マイク・マーリー(Mike Murley)



▲Neil Swainson


▲Mike Murley

デーブ・ヤングと並びトップベーシストのひとりとして広く知られるニール・スウェインソン。そして、サックス奏者、作曲家、バンドリーダーとして活躍するマイク・マーリー。それぞれ6月25日と26日、メトロスクエアの野外ステージで演奏した。
両氏は、今年5月トロント日系文化会館で開催された新企会・日本食レストラン協会共催の東日本大震災救援イベント「和食ディナーとジャズの夕べ」にカルテットを編成して出演。奏者全員から出演料のすべてを救援基金に寄付していただいた。

ニッキ・ヤノフスキー(Nikki Yanofsky)


▲Nikki Yanofsky

モントリオール・ジャズフェスでデビューしたのは13歳のとき。以来、カーネギーホールをはじめとする世界中の数多くのステージを踏んできたニッキ。今年17歳となり、ますますその美声に磨きがかかってきた。トロント・ジャズフェスのあとには、ヨーロッパツアーが待っている。
(2011年7月7日号)

 
 


 
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