【世界の街角から】

数ある博物館の中で小さいけれど
もっともフランスらしい「ワイン博物館」


パリにはルーブル美術館をはじめ、大小の美術館や博物館が数えきれないくらいある。絵や古美術のほかに衣装やモード専門のガリエラ美術館、人形博物館、変わったところで手品博物館というのもある。しかし、あまり一般的ではないが、住宅街にひっそり溶け込んだようなワイン博物館こそ、もっともフランスらしい博物館といえるのではないだろうか。


▲一見、ふつうのアパルトマンのような建物にワイン博物館の入り口がある


▲中は洞窟で、ワインに関するいろいろなものが展示されている

今や物価が高い都市として、イギリスのロンドンと1,2を争うパリでもワインだけは安い。カナダに比べて半分、いや質を考えるとそれ以下の値段で求められる。オンタリオ州のように厳しいコントロールがない上、安くてどこにででも手に入るからワイン好きにはたまらない。しかし、反面アル中が多いのがこの国の大きな問題でもある。


▲昔のワイン醸造の道具


▲ワイン醸造用の昔の道具


▲ワインボトルの種類。産地によってビンの形がちがう

ワイン博物館(MUSEE DU VIN)は高級住宅街をひかえたパッシーの地下鉄駅(坂の中腹にある)のすぐそばにある。入り込んだ住宅街にあるので、見つけにくいのが難点。ここは16〜17世紀にかけてパッシー修道院のワイン貯蔵庫だったそうだ。いわゆる洞窟のようなカーヴだったのをそのまま生かして博物館にしたもの。


▲陶器のデキャンター(人は人形)


▲100年以上の歴史がある年代ものワイン

「MUSEE DU VIN」のサインがなければ博物館とは思えないようなの建物の入り口を通りぬけると、そこはまるで洞窟の酒蔵である。入場料金11.60ユーロ(約16カナダドル)を払うと解説レシーバーを渡される(仏、英、日本語もある)。入場料には好みのワインのテイスティングも含まれている。中は狭い洞窟の通路になっていて、両側にワインの製造工程や道具の歴史、各地方のワインの特色、ビンやグラスの移り変わりや種類の展示などレシーバーを通して解説を聞きながら見てまわることができる。解説の長さは40〜45分間なので、ちょうど見て回る時間に合わせられているようだ。


▲テイスティングができるレストラン


▲チーズ3種とバゲットノセット


▲グループ予約の食事もできる

最後は館内のレストランでテイスティング。日曜以外は食事もできる(日曜でもバゲットつきチーズ3種=7ユーロ)は注文できる。また、フランス各地のワインやグラス、ワインの小道具などが売られている。月休み。開館は午前10時〜午後6時まで(アドレス=RUE DES EAUX PARIS 16区)。

(リポート・いろもとのりこ)

 



 
(c)e-Nikka all rights reserved