【食べある記・モントリオール編】

スペインタパス・レストラン
和のハーモニー「TAPEO」


〈リポート・NICO/モントリオール・ココモン誌より〉


「Art washes away from the soul the dust of everyday life 芸術はこの魂から、日々の暮らしの埃を洗い流してくれる」──スペイン出身パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の言葉。


▲シンプルなインテリアの「TAPEO」店内

心身の疲れから「回復」(Restaurer)させてくれる場所として始まったレストラン(Restaurant)もまた、料理芸術の一キャンバス。そのピカソが、ここにいたら足しげく通ったに違いないスペインタパス(小皿料理)の小粋なお店を発見!

TAPEOの店内あちらこちらに、たくさんの「まる」が散りばめられています。壁一面のお品書き、名刺上の簡易地図、部屋の仕切りや、居並ぶワインボトルの丸底、運ばれてくる小皿・・・。

あらゆる「まる」がお店にひしめき合い、心躍る賑わいを演出します(Surface3デザイン)。「まる」という「輪WA」から、日本人にこ(筆者)は「和WA」を想像します。こちらの「和」すなわちハーモニーは、当然メニューにまで及びます。


▲豚肉のカルパッチョ

「豚肉のカルパッチョ」(Carpaccio de Porc) は、バラ色の豚肉の上にチャツネやアーモンド入り特製トマトソース、クレッソンで覆いをした後、マンチェッゴというチーズのスライスが冠に。


▲右奥が「タラのコロッケ」

食材の見事なハーモニー「タラのコロッケ」(Croquettes de Morue)は、カラッと揚がったその薄い衣にそっと歯を入れると、一口サイズにぎっしりと詰まったタラがジューシーに登場。ポンと口に放り込めばおしゃべりのハーモニーも邪魔しません。

「たこのグリル」(Pieuvre Grille)は、ソースの辛みが飲兵衛の胃を刺激、酔いがさらに深まりそう。「枝つきトマト」(Tomates sur Vignes)は、オリーブオイルにバジルの豊かな香りが乗り移り、トマトとチーズを仲良く包み込みます。


▲デザートの「ショコヌガー」

「ショコヌガー」(Choco Nougat Espagnol)甘さ控えめの濃厚ショコラは、いちごソースとの相性抜群。TAPEOではデザートさえお酒に調和します。

オーナーの Sebastien Muniz と Victor Afonso 両氏自ら、忙しく店内を闊歩。お客さんでごった返すフロア同様、厨房でもシェフの Martin Filiatreault 氏を中心に、元気に働き支え合うスタッフの声がこだまします。


▲店のロゴ入りTシャツ

にぎやかなグループあれば、カウンターにて一人読書にふける人も。各々の回復を促すレストランは、本来こうして懐深く、我々の訪問を待っているものです。今宵のあなたのハーモニー、いかに楽しみましょうか。A TABLE!

【TAPEO】
■場所:511 Villeray, Montreal
Tel:514-495-1999
■オープン時間:火〜金曜=正午〜午後3時/午後5時30分〜11時、土曜=午後5時〜11時、日曜=午後5時〜10時、月曜休み

■ウェブサイト: http://www.restotapeo.com/

(2012年4月26日号)

 



 
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