【新任です・よろしく】

「東部5州の邦人や日系人の方々と交流を図りたい」
新井辰夫モントリオール総領事


〈 取材・小柳美千世 〉

街路樹の芽がいっせいに吹き出して、新緑が日に日に深まりを見せる頃となったモントリオール。4月30日に着任してから一週間がたった新井辰夫(あらい・たつお)モントリオール総領事にお話をうかがった。


▲新井辰夫モントリオール総領事

モントリオールの第一印象は、「現地の方と懇談して、感じのよい人が多いなとまず思いました」とのこと。フランスの日本大使館(1994〜1995)や、経済協力開発機構(OECD:Organisation for Economic Co-operation and Development)(2004〜2006)のパリ本部に赴任していたこともあってフランス語も堪能。
東京外国語大学で学んだ語学を生かし、まさに大学の教訓でもある「世界知の蓄積と、地球社会との協働(accumulation of world knowledge, interaction with the global society)」を実践して今に至っている。
新井総領事は、1956年1月7日に横浜市で生まれ、育つ。中学の頃は、釣りやギターを趣味としていた少年だったそうだ。
1982年に外務省へ入省後、フランスやメキシコ(1996〜1999)の大使館で公務にあたり、日本国内では(財)岐阜県国際交流センター副理事長(2000)、経済産業省産業技術環境局参事官(2001)、外務省文化交流部人物交流課課長(2002)などを務め、OECD、ブラジル大使館(2007〜2008)とポルトガル大使館(2009〜2011)でそれぞれ公使を歴任してきた。
「ブラジルでは、日本人の気質である誠実さ、勤勉さで移民としての苦労を克服しながら、特に子供の教育に熱心に取り組み、今や子孫はブラジルの要職で活躍していることには感銘を受けました。また、ポルトガルでは日本に興味を持っている若者の皆さんが多く、さまざまな交流イベントを行いました」と在任当時を振り返る。
前任地のポルトガルでは、「日本のポップカルチャー」や「日本料理と日本における食習慣」の講演を行い、現地で日本を紹介する活動などにも精力的に取り組んだ。
「モントリオール総領事館はカナダ東部5州を管轄しているので、できる限り現地を訪れて、そこに住む在留邦人や日系人の方々と交流を図りたいと思っています。今年は姉妹都市としてハリファックス市と函館市が30周年を迎え、来年はモントリオール市と広島市が15周年を迎えることとなっており、さらに交流が深まることを期待しています。また、地元との経済や文化交流を通して、日本への関心を高めて頂けるように講演活動も出来る限り行いたいと思っています」と、抱負を語る。
新井総領事が信条としていることは、【あせらないであきらめない】。目標に向かって最後まであきらめずに少しずつでも達成に向かって努力する、だそうだ。
「まずは、総領事館が中心となって、当地で活躍している日本関係の方々が活動しやすいようなネットワークを作っていきたいと思っています」。まさに、現地と日本をつなぐ大きな窓口として新井総領事の活躍が期待される。

(2012年5月17日号)

 
 


 
 
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