【食べある記・トロント編】

地域になじんだ家族的雰囲気の店
イタリア料理「Terrazza」


「Terrazza」とはイタリア語で「土地・台地・テラス」の意味。最近、トロントのハーボード通りにオープンしたイタリア料理の店名である。トロント自体、日本人にとって外国であるが、「Terrazza」はさらに「外国に行ったような気分」にさせてくれるから不思議だ。緑に囲まれたパティオ、開放的な店内がそうさせてくれるのかもしれない。


▲緑がいっぱのパティオ


▲開放的な雰囲気の店内

ダウンタウンから一歩引いたハーボード通りは、最近おしゃれなレストランや店が次々オープンして話題を呼んでいる。トロント大学に近いこともあって、昔からの店も常連客でにぎわっているようだ。そこに新参者が入って根をはやすには地域に密着した店づくりをすることが求められる。その心構えが店名「Terrazza」に表れているような気がする。

オーナーシェフのフランキー・ラサーニャさんの父親はこの地域で育ち、長い間「ここでレストランをやりたい」と願っていたそうだ。一時この地域でハンバーガー店「LIPS」を経営していたこともあった。父親の夢を再現したのがフランキーさんである。トロントのイタリア料理店の老舗「Joso’s」で修業したのち、独立。「Terrazza」をオープンさせた。


▲ハーブの香りをきかせたムール貝の白ワイン蒸し(この日はちょっぴり塩気が勝ちすぎでした。気になる人は前もって言ったほうがいいかも)


▲リングイーニのトマトソース風味、エビのグリル添え

メニューは特別変わったものがあるわけでも、高級料理でもないが、この店独自のクリエーティブさを随所に感じさせてくれるものが多い。オードブルの「イタリアン・スプリングロール」は生ハムのチーズ&野菜巻き(4個で$6)、大皿いっぱいに入った「ムール貝」はトマト味か白ワイン味を選べ、どちらも人気メニュー($10)。

8種のサラダも、材料の組み合わせ、ドレッシングに工夫がしのばれ、オリジナル性に富んでいる。たとえば「アボカド」はミックス野菜にドライクランベリー、サンフラワーシード、パンプキンシード、ゴートチーズ、これにアボカドをつぶしてクリーミーにしたものをドレッシングと一緒に合わせる、というかなり凝ったヘルシーサラダに仕上がっている($12)。

パスタ8種はミートソースのボロネーズとチキン・ペンネ以外は野菜とシーフード系。いずれもパスタのゆで加減といい、ソースの味といい、こだわりを感じさせてくれる($12〜17)。


▲ピザ・ヴェルデ。ほうれん草のペースト、ドライトマト、レッドオニオン、マッシュルームなどが添えられていて味わいがある


▲ホームメイドのデザート。ブラウニーとジェラート(アイスクリーム)の組み合わせが抜群

ピザも、うす皮でこの店独自のもの。ソースやトッピングによっていろいろな種類があるが、メニューに「CREATE YOUR OWN PIZZA」という項目があるのがユニーク。これは「自分で作るピザ」という意味で、ベースのピザ($12)に約30種のトッピングの中からお好みを選ぶことができる。トッピングは1種$1で、組み合わせは自由。遊び感覚で楽しめる?

そのほか、パニーニ(グリルサンドイッチ)やいろいろな野菜を組み合わせたバーガー類も評判がいい。家族連れや親しい友人と気軽に楽しめるイタリアンレストランとしておすすめしたい。

【Terrazza】
■アドレス:372 Harbord Street, Toronto(Bloor St. West の南、Ossington Ave. の東)
Tel : 647-343-3283
■オープン時間:火〜木・日曜午後5時〜10時、金&土曜午後5時〜10時30分
月曜休業
www.terrazzaonharbord.com

〈 取材・編集部 〉

(2012年6月28日号)

 



 
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