【ひと】

コンテンポラリーダンスに情熱を注ぐ
ダンサー森本沙原(もりもと・さはら)さん


トロントのダンスグループ「ペギー・ベーカー・ダンスプロジェクツ」に所属する日本人ダンサーが、今、注目されている。
森本沙原(もりもと・さはら)さん。ペギー・ベーカー・ダンスプロジェクツは2月27日(水)から3月3日(日)までトロント市内のベティー・オリファント・シアターで「Stereophonic(ステレオフォニック)」と題するショーを行う予定で、森本さんはその準備に余念がない。


▲森本沙原(もりもと・さはら)さん

グループを率いるペギー・ベーカー(Peggy Baker)さんは振付家・ダンサーとしてその名が知られる。森本さんはペギーさんのもとでコンテンポラリーダンスに挑み、日夜、激しい練習に励んでいるところだ。


▲Sahara Morimoto & Sarah Fregeau


▲Sahara Morimoto & Sean Ling (Photos by Makoto Hirata)

森本さんは、東京生まれ。1997年にカナダ・ナショナル・バレエスクールに入学しクラシックバレエを学び、2002年に卒業。その後、コンテンポラリーダンスに転向し、オランダ・ロッテルダムのロッテルダム・ダンスアカデミー 「Codarts」で 腕をさらに磨いた。

クラシックからコンテンポラリーダンスに転向したのは、なぜ? 
「クラシックは、 すでに 型が出来上がっているものです。これに対してコンテンポラリーは、型の幅も広く、自分を主として創り出せる。そこにひかれました」

自分を主として創り出せるとは?
「コンテンポラリーダンスは、絵画や音楽と同様で、現代芸術です。クラシック音楽や伝統芸術など枠が定まっているもの対して、創り手がすべてを創り上げる。音楽にたとえると、ジャズ、ロック、コンテンポラリー・クラシックなど、一言で現代音楽といってもさまざまなジャンルがあるように、ダンスも振付家によってさまざまなスタイルや特徴があります。ダンサーは、より個性が求められることが多く、自分の特徴を踊りに生かせることと、その分、追究すべき範囲も広い所が、チャレンジでもあり、魅力です」

森本さんはオランダで学んだあと、カナダに戻り、トロント・ダンスシアターで1シーズン踊った。そして、ペギー・ベーカー・ダンスプロジェクツに入り、現在までダンサー、そしてリハーサル・アシスタントとして、ペギーさんと一緒に仕事をしている。また、数年前からはフリーランス・ダンサーとして他の振付家のプロジェクトにも参加して、踊りの幅を広げている。
パフォーマンスは、主にトロントで行っているが、ペギーさんとカンパニーの仲間たちとカナダ国内や米国ニューヨークなどにツアーすることもある。今年に入ってからは、1月下旬にアルバータ州のカルガリーにて公演と、カルガリー大学での特別授業を2週間受け持ってきたばかりである。

今回、トロントのベティー・オリファント・シアターで上演するプログラムは「ステレオフォニック」。ペギーさんの振り付けにより、ペギーさん、森本さんら6人のダンサーが踊る予定である。
「ソロが4作品とグループピースが1作品で、新しい作品と昔の作品が入り混じったプログラムです」。そのうち、3作品は生演奏。
4月には11日から13日までオタワのナショナル・アートセンターでの公演が控えている。「オタワは、ペギーさんの作品で、トロントシーズンとは別のプログラムです。私は2012年の作品、ピアノ/カルテット (Piano/Quartet)を踊ります」

コンテンポラリーダンスの奥義(おうぎ)をきわめようとチャレンジ精神旺盛な森本さん。カナダ永住権も取得し、ますます意欲を燃やしている。今後の活躍が楽しみだ。
※森本沙原さんのウェブサイト:www.saharamorimoto.com

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“Stereophonic” by Peggy Baker Dance Projects
■2月27日(水)−3月3日(日)
開演時刻:水曜−土曜:午後8時30分 / 日曜マチネー:午後4時
■チケット:一般$30、学生&シニア$25、プレミアムチケット(日曜日のショー及びショー終了後アーティストと交わるレセプション)$75

【プレショー・トーク】2月28日(木)〜3月3日(日)の公演の開演前に、振付家のペギー・ベーカーさんによる無料プレショー・トークが行われます。今回公演される作品の制作アイデアなどについてお話しをします。場所は Betty Oliphant Theatre 。プレショートークの開始時刻は、夜の公演日は午後8時から、マチネーの日は午後3時30分からです

Betty Oliphant Theatre
404 Jarvis Street, Toronto (カールトンの北)
TEL:416-964-5148

〈 取材・色本信夫 〉

(2013年2月7日号)



 



 
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