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前任地アフガニスタンで貴重な体験
岡田誠司バンクーバー総領事


1月25日に在バンクーバー日本国総領事館に着任した岡田誠司(おかだ・せいじ)総領事にインタビュー。前任地のアフガニスタンでの貴重な生活体験などを伺った。(インタビューは2月1日)


▲岡田誠司(おかだ・せいじ)バンクーバー総領事

岡田誠司総領事は1956年(昭和31年)生まれ。出身地は東京。明治大学法学部卒。東京大学大学院修士(法学)、カナダ・カールトン大学大学院ノーマンパターソン・スクール(国際関係学)修了。
1981年外務省入省。駐米国、駐韓国の日本国大使館勤務などを経て、2006年外務省アジア大洋州局日韓経済協力室長、2009年在ケニア日本国大使館公使参事官、2010年在アフガニスタン日本国大使館公使参事官を経て、カナダへ。

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「1982年6月、最初の外国勤務地として赴任したのがオタワの在カナダ日本国大使館です。その後、1984年から87年まで中近東の在バーレーン日本国大使館で勤務し、1987年から1989年まで再びオタワの在カナダ日本国大使館に勤務しました。このたびカブールの在アフガニスタン日本国大使館を経て、再び24年ぶりにカナダに戻ることとなりました」

現在のアフガニスタンの状況
「アフガニスタンには2年4カ月滞在しました。アフガニスタンは今だに政治や治安情勢が極端に不安定で、内戦が続き、しょっちゅう事件が起きているし、特に自爆テロので巻き添えになる可能性もあります。従って仕事以外で大使館から出ることがほとんどないという生活でした。
どうしても仕事関係で外に出なければならない時には、武装警備員に付き添われた防弾車でヘルメットや防弾チョッキを着けての外出でした。ですから勤務体制も他の国とは違って、8週間は休みなしの勤務が続き、4週間は日本に戻るという生活です。
大使館は要塞(ようさい)のような高い塀に囲まれていて、館員の宿舎も敷地内にあります。このような危険な国ですから、旅行者はもちろん、ビジネス関係者もなるべく入国しないよう伝えています。ですから、現在、アフガニスタンに住んでいる日系人は大使館関係、JICA、国際機関で働く人など約150名ほど住んでいるだけですし、大使館関係者も全員単身赴任です。
昨年(2012年)4月15日には、日本大使館が反政府勢力から直接攻撃を受けました。大使館の前で銃撃戦が始まったので、自分の部屋を出てセキュリティー・ルームに入った途端に、200メートルほど離れた建設中のビルディングから自分の執務室にロケット砲が2発も飛んできて、危機一髪の目にも遭いました。
まずは地下の避難所に退避し、夕方になって静かになったので宿舎に戻ったのですが、夜中の3時頃から外が騒がしくなったので、再び地下室に移動しました。警察が来て騒ぎを収めたのですが、その戦いは2日間も続きましたよ。大使館ビルディングもめちゃくちゃ壊されましたが、一人の負傷者も出ず本当に良かったです。
日本は軍事的支援は行っていないので、日本大使館を直接狙う必要はなかったのですが、隣近所にカナダ、イギリス、ドイツの大使館があって、そこを狙っての攻撃に日本大使館も巻き添えをくった形です」

アフガニスタンとカナダ
「このようにアフガニスタンとカナダでは勤務環境が極端に違いますから、任務も異なります。
アフガニスタンは各国の支援のもとに成り立っていますが、日本のアフガニスタンへの支援はアメリカに次いで二番目となっています。
日本からも中古車などはたくさん輸出していますが、大きな貿易もありませんし、アフガニスタンに対しては経済的支援及び人道支援が大切な仕事です。
バンクーバーは着任してまだ1週間しかたっていません。仕事関係の外出は1回だけですが、その時の印象はきれいで落ち着いたところと感じました。
カナダでは開かれた総領事館として邦人に対するサービス、カナダ・日本二国間のリレーションのサポートをきちんと行っていくとともに、経済パートナーシップのシステム作りを十分にやっていきたいですね。
平和な国での仕事はやりやすいですが、カナダと日本との良い関係が出来た基礎は、古くからの日系人の働きの積み重ねで生まれた交流の結果で、日本の国が作り上げたものではありません。先人の努力を大切により強いものにしていくためにも、いろいろな所に出席して、多くの日系人にお会いしたいと思います」

趣味
「趣味は、アウトドア・スポーツが好きで、カヤックなど日本でもやっていました。音楽も好きで、小さいときからピアノなどもやっていましたし、アフガニスタンでは生活すべてが大使館敷地内だけで行わましたから、音楽仲間とバンドを組んだりして楽しみました。サクソフォン担当です」

家族
「家族は妻の寧子(やすこ)と息子二人です。息子たちは既婚・独立しています」  

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バンクーバーは何でも楽しめる所だから、最大限に満喫していきたいと語る岡田総領事。大いに楽しんでください!

【インタビュア・妹尾 翠】

(2013年2月7日号)



 
 


 
 
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