【食べある記・トロント編】

沖縄料理とラーメンが売り
地元に根づく居酒屋「りょう次」


このところ開店が相次ぐトロントの居酒屋ブーム。独自の個性を持った店が増えている。つい1カ月ほど前、リトルイタリー街にオープンした「りょう次」もそのひとつ。トロントでは初めての沖縄料理とラーメンの2つを看板に掲げて特色をアピールしている。


▲トロントの「リトルイタリー」カレッジ通りに面した「りょう次」

「めんそーれ!」(いらっしゃいませ!)のかけ声で迎えられ、中に入ると表から想像するよりずっと広い店内が開けてくる。総席数は約150席。しかし、バーカウンターや中央の大きなテーブルなどが仕切り代わりになって、人数に合わせて移動できるテーブル席は落ち着いた雰囲気に。客層は日本人を含むアジア系やカナダ人が入り混じって、まさにマルチカルチュラル的。すでに地元にもすっかり定着した感じである。


▲バーカウンターにはズラリ、酒類が並ぶ


▲店内中央の大きなテーブル席はインテリアのひとつにもなっている


▲沖縄の雰囲気が漂うオリジナル・アイデアメニューも・・・

沖縄料理といえば、日本ではヘルシーな料理として評判が高い。沖縄県の女性の平均寿命は日本で最も高く、最近は男性の平均寿命が他県と比べやや下がりぎみだといわれるが、それでも沖縄料理は長寿の食べ物として証明されている。コンブや豆腐、ゴーヤー(にがうり)、豚肉などを料理に多く使うのが特色。味付けは醤油やコンブ、かつおだしが中心で中国料理の影響を受けながらも、きつい香辛料を使わないことから万人向きともいえよう。
「りょう次」では沖縄料理の定番、「ミミガー」(豚の耳を軟骨ごと下処理して千切り)や「豆腐とゴーヤーのチャンプル」をはじめ、店独自のアレンジ沖縄料理がメニューを飾る。こりこり歯ざわりのよいミミガーはコラーゲンたっぷりでいかにも体によさそう。チャンプルの豆腐は沖縄独特の自家製島豆腐を使っているそうで、炒めても形がくずれず、豆腐の味をしっかり味わえる。小皿&サラダ料理は1品$6〜10前後で、いろいろなバリエーションがある。


▲豚の耳料理「ミミガー」


▲豆腐とゴーヤーのチャンプル


▲トロピカルフルーツや刺し身入りハワイ風「ポキ・サラダ」


▲「トン・トロ」(豚の首肉のグリル焼き、フレッシュわさび添え)

ラーメン類は塩,醤油、とんこつスープなどいろいろそろっている。「おんな味ラーメン」「おとこ味ラーメン」などのネーミングがユニーク。麺は細めのしこしこで、この店用に特注で作られたもの。スープと麺がマッチしてお客の人気も上々、リピーターが増えている。ラーメンの値段は$11〜。酒類は一般のアルコール類に加え、沖縄の泡盛をはじめ、地酒も味わえる。


▲とんこつスープの「おとこ味ラーメン」

トロントの「りょう次」は沖縄県那覇市に手広く居酒屋やラーメン店を展開している「オフィスりょう次」(金原良次代表)のカナダ第1号店である。店長を務める上地耕太(うえち・こうた)さんは同県宜野湾(ぎのわん)市出身。10年ほど前にワーキングホリデーでトロントに来て滞在した経験が今回の「りょう次」オープンに大いに役立っている。
「味付けは日本人向きにしていますが、これが地元の人にも受けられるよう心がけ、お互い交流の場になることを目指しています」と抱負を語る上地店長。客席を回ってにこやかにお客に挨拶する。南国風の笑顔が印象的だ。


▲店長の上地耕太さん

【りょう次】
■場所:690 College St.(Bathurst St. と Shaw St. の間)
Tel:416-533-8083
■営業時間:毎日オープン
日〜木曜12時(正午)〜午前12時(金&土曜は午前2時まで)

〈 リポート・いろもとのりこ 〉

(2013年2月21日号)



 



 
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