【ひと】

「私はいつも人の持つ良さを引き出す裏方です」
ヘア&メイク・アーティスト MAI さん


エステシャンからメイク・アーティストまで美の世界で約15年間、日本での幅広い活躍を経て、昨年トロントに舞台を移したヘア&メイク・アーティストの MAI さん。女性はいつまでたっても美しくありたいと願うもの。 MAI さんに豊富な経験から本当の美しさとは?をうかがってみた。

子供のころから美へのあこがれが・・・

MAI さんは熊本市に生まれ育った。高校卒業後、地元のエステサロンでエステシャンとして働く。
「子供のころから美に対するあこがれは強かったですね。まずは母がお客として利用していたエステサロンで勉強させてもらいました」
そこでフェイシャル・全身痩身などのインド式マッサージ技術、カラーバランスの基礎などを習得した。


▲ヘア&メイク・アーティスト、MAI さん

その後、本格的に美容に関するトータル的なものを学ぶため東京へ。「Be-STAFF Make-up UNIVERSAL 東京本校」に入学した。ここで1年間、トータルプロフェッショナルコースで「顔を読む力」、つまり人相学的見地から編み出された表情の方程式に基づく Hair & Make-up を学ぶ。このコースであらゆる表情を演出できる技術を習得した。
在学中からCMの撮影や企業講習、ファッションショーや雑誌撮影などの現場を経験し、卒業後はフリーランスとして活動を開始。東京を拠点に、TVや映画、雑誌、コンサートなど多岐にわたる分野の仕事を手がけてきた。
いつでも明るく親しみやすい性格と長年の経験から、繊細かつ細やかな心配りで多くの芸能関係者、タレントから絶大な信頼を得、専属メイクを担当した。
TV関連では日本テレビ系で放送中の人気番組「ヒルナンデス!」に Make-up artist として出演。肌に関するアドバイスと実演を行い、同コーナー内で1番の視聴率を獲得したこともある。


▲日本ではフリーランスとして仕事をしていた


▲アイドルのメイクをした当時の MAI さん(左)

ドラマの収録中、こんなエピソードがあったことを話してくれた。
「撮影中、女優さんがつけていたネイルチップ(つけ爪)が1本紛失したのです。代わりがすぐに見つかるわけではないので、手近にあった紙コップでそっくりに作りました」
MAI さんは芸能界だけでなく、ブライダル、Hair & Make-up 講師、化粧品のプロデュース(コンシーラーパレット)などでも経験を重ねてきた。


▲防衛省発行雑誌「MAMOR」の表紙。MAI さんがモデルのメイクを担当した号

海外で働く夢を抱きトロントへ

「もともと挑戦することが好きな性格ですから、熊本から東京に出たあとは、海外に・・・となんとなく思っていました。たまたまフィアンセが仕事の関係でトロントに来ることになって、迷うことなく私も来てしまいました」と、MAI さん。昨年11月のことである。さすがに初めての冬の寒さには驚いたようだが・・・。
「私の技術を日本だけでなく世界の女性に提供したい、そして感動や喜びも与えていきたい!」をモットーに、「トロントでもたくさんの人を美しくするためのお手伝いをしたい」と意欲を燃やす MAI さん。
その主旨のひとつが先日行われた「MAIさんの春のメイク講習会」である。会場はフェイシャル&ネイル及び健康のための食育講座などを行っている「和」(Nagomi =主宰者・オーバートン恵さん)。午前、午後、夜の部と1日で3回の講習会をこなすタフぶりである。


▲トロントで開かれた「春のメイク講習会」で参加者にアドバイスを・・・


▲「まゆ毛の形でずいぶん印象が変わります」


▲ずらり並んだコントロールカラーやコンシーラー、アイシャドーなど。まるで絵を描くための絵の具のよう

講習会では各6名の参加者を前にスキンケアを中心にそれぞれに合ったメイクの仕方を教授。一人ひとりに手際よく手をほどこして、質問にも懇切丁寧に応じる。見る見るうちに美しく変身する参加者を前に「私は皆さんが持っていらっしゃる本来の良さを引き出すお手伝いをしただけです」と、あくまでも控え目である。

「ナチュラルな美しさを引き出す」がポリシー

一般に女性は「このごろメイクが上手になったわね」と言われるより、「何かナチュラルな雰囲気がステキになったわね」と言われる方がうれいしいもの。MAI さんはそのナチュラルな内面の美を引き出すことを大切にしている。「それには肌の基礎ケアが大切ですし、精神的なもの、食事も大切です」とあくまでもナチュラルな美をポリシーにしている。
「たかがお化粧、と思われる人もいるかもしれませんが、メイクによって心がぐっと明るく変わり、気持ちも引き締まるものです。女性のほとんどの方が経験していると思います」
そんな人の心の変化のお手伝いをするのがやりがい、という MAI さん。どこまでも「裏方」に徹している。そして日本からカナダへと場所が変わってもポリシーは同じ。
今後、トロントでのますますの活躍が期待される。

http://www.mai-beauty.com/

http://youtu.be/Rh000ESdyE0

〈 取材・いろもとのりこ 〉

(2013年5月16日号)



 



 
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