【水族館ルポ】

1万6,000匹の魚が見学出来ます!
トロントに新オープン「リプレイズ水族館」


大洋から遠く離れたトロントに、10月16日、本格的な水族館「Ripley's Aquarium of Canada」がオープンした。海の中の生物たちを間近に見物することが出来るぞ〜と胸をワクワクさせながら、さっそく出かけてみた。


▲リプレイズ水族館。後方右側はCNタワー、左側はロジャーズセンター

この日は、週日の午前、それも早めに入場したので、それほど混雑はしていなかったが、週末の午後に行ったという知人は「入り口前で1時間も並んで待たされた」と話していた。特に子供たちに人気があるのはいうまでもない。チケットはオンラインで前もって購入しておくことをおすすめする。(入り口にはコート預かり所があります)。【取材・編集部】

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▲館内に入ると南方の海が広がる

水族館に入ると、いきなり南方の海の風景が広がる。一瞬、自分がトロントにいることを忘れてしまう。順路に従って進むと、まず、「Canadian Waters」カナダの淡水魚の水槽だ。主に五大湖に生息する魚で、珍しい品種も多く見られる。「あの湖にこんな魚がいるのか!」
「Pacific Kelp」は 背丈が6メートルの太平洋の海藻がゆらゆら揺れる水中風景を見せてくれる。まるで「海藻の森」だ。これを眺めたあとは、ゆるやかな斜面のスロープを歩いて階下に下りていく。


▲美しいサンゴ礁に熱帯魚がいっぱい


▲無数のシシャモが輪舞?!

「Rainbow Reef」(レインボーリーフ)は、その名の通り、色彩豊かなサンゴ礁の世界。そこでは、これまた華やかな極彩色の熱帯魚たちが優雅に踊るように行き来している。まるで、おとぎ話「浦島太郎」の竜宮城をほうふつとさせる(ちょっと古いかな?)。


▲牙をむき出したシャーク(サメ)が出現


▲透明パネルのトンネルで見学する観客の頭上をシャークが泳ぐ。ここでは「動く歩道」に乗ってゆっくり回ることも出来る

さて、ここからがハイライト。「Dangerous Lagoon」(危険な礁海)です。サンゴ礁の海中をシャーク(サメ)をはじめ、さまざまな種類の魚が遊泳する、その下の透明パネルのトンネルを観客が見て回れるように設計されている。同じ場所に立ち止まって、しばし海中世界のムードにひたる人もいる。
巨大なシャークが「海の王者」の貫禄を示しながら、泳ぐ。ほかの魚類やウミガメなどもシャークを恐れる気配も見せずスイスイ動き回る。
ここには、動く歩道も設けてあって、立ったまま、ゆっくりとした速度で水槽の中を順々に見物出来るというサービスも施されている。
「海中トンネル」の頭上には、ノコギリエイがペタッとくっついて、人間たちを透明パネル越しに見つめている。エキサイトしたのであろうか、幼い子供たちの奇声がこだまする。


▲巨大な魚「ジャイアント・グルーパー」と子供

途中には、ばかでかい魚「ジャイアント・グルーパー」の水槽があって、観客はこのもの静かなフィッシュを透明パネル越しに手でなでたり、「チュー」をしてたわむれる。

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興奮さめやらぬ気分で海中トンネルを出ると、カフェ。のどが渇いた人は、ここでドリンクなど注文してひと休み。


▲タツノオトシゴ


▲透明パネル製トンネルで水中の魚とたわむれる子供たち

「The Gallery」コーナーでは、タツノオトシゴが間近に観察できて、興味津津(しんしん)。このセクションには、海の中(水槽)に通じるパイプ状の透明パネル製トンネルがあって、人間がそこをくぐって魚たちを観察できる。子供たちがはしゃいでいる姿が見える。


▲エイを撮る


▲Ray Bay(エイの水槽)では毎日、潜水服姿の係員(写真上の二人)がダイブショーをする。午前11時15分、午後1時15分、3時15分、5時15分、7時15分の5回(そのうち週日の午後1時15分と5時15分は Rainbow Reef で)

「Ray Bay」は、文字通り、エイの群れの水槽。大小さまざまなエイがわがもの顔で優雅にヒラヒラやっている。このエイのしっぽの先端の針には猛毒があるというから、実際の海では、刺されないよう、くれぐれもご用心を。


▲クラゲのコーナー「プラネット・ジェリーズ」では照明の色がいろいろ変わって、きれい

「Planet Jellies」は、クラゲのギャラリーみたいなコーナーになっていて、数多のクラゲが美術館の絵画の中に収まっている感じ。もちろんクラゲたちは動いていて、照明の色の変化で、異なるムードをかもして出しているのがじつに面白い。幻想的だ。

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多くの水槽を見て回って、これだけ膨大な海水をどのようにして補給するのか、誰もが疑問に思うはずである。まさか遠く離れた海から海水を輸送するのでは? 係員に質問してみると、「そんなことはありません」。館内にあるタンクで淡水に塩を混ぜて「海水」を製造しているのだそうだ。その水量は570万リットルというから半端じゃない。使用する塩の量は、なんと55万7,000ポンドだという。「ここで作る塩水は、天然の海水よりもっとピュア(純粋)で良質ですよ」と強調する。そのタンクを見学したあと、階下から再び上階へ。


▲手でさわってもOKです。小型シャーク 

最後に、小型シャークの展示槽があって、人間が手でさわることができる。記念に「なでなで」していこうと、ここも来館者の人気スポットだ。見学記念に水族館グッズでもという人には、それらを販売するストアもある。

総面積1万2,500平方メートルの水族館には、1万6,000匹以上の水中生き物が来観者を迎える。
水槽やトンネルの透明パネルは、ガラスではなく特殊アクリル製品なのだという。製造元は、香川県に本社を置く「日プラ」(NIPPURA Co., Ltd.)という会社だ。日本国内および海外で水族館などでアクリルパネル「アクアウオール」の設計・製作・施行、それに水槽内防水ライニング工事、映像スクリーン「ブルーオーシャン」の製造・販売を事業としている。ここでも日本の企業が関わりを持っているんだと思うと、なんとなく親しみがわいてくる。

入館料=大人$29.98、シニア(65歳以上)$19.98、ユース(6歳−13歳)$19.98、幼児(3歳−5歳)$9.98
前売り券=オンライン購入
www.ripleysaquariumofcanada.com 

Ripley's Aquarium of Canada
288 Bremner Blvd., Toronto
(CNタワーの下)
Tel : 647-351-3474

(2013年11月7日号)



 



 
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