【ビジネス訪問】

Brand New Way 留学センター
経営者・海野芽瑠萌さんにインタビュー
「お客様に呼びかける提案型サービスめざす」


カナダに来た日本の若者たちの間で話題になっている留学センター「Brand New Way」=略称BNW。創設されてまだ日が浅いにもかかわらず、利用者は増加の一途をたどっている。そのトロント・オフィスを訪ね、海野芽瑠萌(うんの・めるも)さんにお話をうかがった。
芽瑠萌さんは、BNWの運営全般をてきぱきとこなし、ビジネスに意欲を燃やす若き経営者である。


▲海野芽瑠萌(うんの・めるも)さん

まず、BNWが行っている業務をお聞かせください。
「日本人留学生の学校の手配がメインの業務です。語学校やジョージブラウン、セネカカレッジ、ハンバーカレッジなど専門学校・カレッジの案内および入学手続きなどのお手伝いをします。それからホームステイのお世話もさせていただいています。空港の出迎え、トロントでの生活相談、細かい話では、TTC(トロント交通局)の電車・バスのトークンやトランスファーの説明など。さらに銀行口座の開き方の案内もします」

Brand New Way は2012年3月、現在の場所にオープンした。トロント本社をはじめ、モントリオールとBC州ビクトリアにオフィスがある。オタワとハリファックスには契約サポート要員を配している。これに加えて、バンクーバー、カルガリー、ベルビル(オンタリオ州)で営業を行う提携社がある。日本にも日本法人・BNW東京オフィスが設けられている。海野芽瑠萌さんは、カナダ側の経営者にあたる。

芽瑠萌さんは大阪府八尾市に生まれ育つ。英会話学校 NOVA に勤務、営業をしていたが、2008年、25歳のときワーキングホリデーで来加、トロントで留学センターに勤める。1年間の滞在後、日本に帰り、トロントで知り合ったカナダ人弁護士、マットさんと2010年7月に結婚。再びトロントに戻ってきた。韓国系の留学センターに勤務し、トロント生活にもだいぶ慣れ、大勢の留学生とも親しくなった。

BNWを創業した動機は何だったのですか。
「留学センターで仕事をしているうちに、せっかく私が日本人なのだから、日本人を対象にした留学生サービスをしてみたいという気持ちが強くなりました。留学センター社長から長年の経験談をうかがって、それに私がこの業界に3年間関与したノウハウがあったものですから、自分の会社を創業することを決断したのです」

オフィスの場所は、利用者の便利さを第一に考え、ダウンタウンを中心に探した。その結果、市内イサベラ・ストリートに一軒家の建物が見つかった。ここは、ヤング×ブローア交差点の東南にあり、地下鉄駅から徒歩数分と便利な場所に位置する。3階建ての2階と3階を占め、サービスのためのさまざまな機能が備わっている。

「雰囲気が気に入ったので、ここに決めました。 オフィスの前と後ろにパティオがあって、暖かい季節にはパティオで緑の木のもと歓談したり親睦を深めることができます」

オープン当初、スタッフ数はトロント3名、ビクトリア1名、モントリオール1名でスタートした。それが現在では、トロントの9名をはじめ全体で約20名(東京オフィス含む)にまで成長。この3月には創業2周年を迎えた。


▲学校カウンセリング


▲ワーキングホリデーの人たちに仕事探しの情報を提供する「ワーホリ・ジョブセミナー」


▲英語クラス

BNWでは、どのようなサービスを行っているのだろうか。
前述の、学校手配、ホームステイのお世話のほか、さまざまな留学サービスが実施されているのに驚く。
英語クラス、ワーキングホリデー仕事さがし、部屋さがし、レジュメの書き方指導、カレッジセミナー、カウンセリング、美容ワークショップ、ヨガ、旅のご案内(旅行会社と提携)、漫画喫茶、各種生活情報の提供、等々、じつにバラエティーに富んでいる。


▲カレッジ&大学担当のカウンセラー、井手口慎(いでぐち・しん)さん(右)と海野芽瑠萌さん


▲ヨガ・クラス

ワーキングホリデーや学生の場合、公的な健康保険(オンタリオの OHIP など)に加入することが出来ない。このような人のために民間保険会社の案内・取り次ぎもする。お客に酒類をサーブするのに必要なオンタリオ州の資格「Smart Serve」を取得する手続きもしている。

また、今の時期は、タックスリターン(税返還)手続きのお手伝いといったサービスが忙しい。
「ワーキングホリデーの人がカナダで働いて払った税金が、たとえ400ドルでも500ドルでも返還されれば、ありがたいです。本人が日本に帰った場合、日本でも受け取れます」


▲毎週金曜日の「おやつの日」のほかに、毎月1回「デラックスおやつの日」が開かれる


▲暖かい季節は青空の下で・・・オフィスのパティオで親睦をはかる若者たち

BNWでは「フードイベント」という企画があって、好評を得ている。毎週金曜日は「おやつの日」と銘打って無料でおやつを提供。毎月1回「デラックスおやつの日」もある。記者が取材で訪れた2月21日(金曜日)は「チヂミ PARTY」が行われていて大勢の来訪者でにぎわっていた。3月には「ホットケーキ PARTY」(21日・金曜日)が予定されているそうだ。

「そのあとは、豚汁、クレープ、そば、そうめんなどを予定しています。学生やワーホリだけではなく、一般の方、どなたでも無料で参加できます。どうぞご自由においで下さい」

BNWで利用者に喜ばれている点は?
「提供する情報の量と質だと思います。生徒さん自身が使い切れないほどの情報が用意してありますから・・・。とりあえず、来ると何でもあるので来てくれる人が多いということでしょうか」

課題としては、どのようなことが挙げられますか。
「従来の留学エージェントのサービスは、お客様から問い合わせがあったことに対して、言われたことをやるといった受け身のサービスでした。BNWでは提案型をめざしています。こちらから呼びかけて、お客様にやってもらうパターンが大切だと考えます。その一例が、タックスリターンですね。ただ、それで従来型のサービスがおろそかになっては意味がないので、バランスに気をつけています。」

芽瑠萌さんが心がけている点は?
「留学は人生で最も大切な部分だと思うので、お客様が私あるいは私の会社との出会いによって良い結果が生まれてほしいというスタンスでやっています」

将来の構想は?
「学生たちは留学で英語を学んで、そのあと、どんな仕事が見つかるのか?ってなります。就職先は日本、カナダ、あるいは世界が対象になります。もちろん留学エージェントはそのコアにあるのですが、そのあとの就職に関して具体的な提案をしていきたい。そのための人材育成を目指していきたいですね。」

芽瑠萌さんは、将来、オフィスを留学生、ワーキングホリデーのほか移住者や日系企業で働く人なども集まることができるコミュニティーのスペースにしたいと考える。そして「人の輪」をもっと広げて行きたいと願っている。

Brand New Way
Toronto Main Office
14-A Isabella Street, Toronto
416-920-0123
www.bnwjp.com

〈 インタビュア・色本信夫 〉 【写真提供=Brand New Way】

(2014年3月13日号)

 



 
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