【ピアノオーケストラ】

バンクーバー交響楽団音楽学校から選抜の生徒101名
ピアニスト、ランランの指導受けワークショップ演奏会


バンクーバー交響楽団(VSO)音楽学校ピアノ科で学ぶ生徒の中から選抜された生徒、101名が50台のピアノで共に演奏を行う「ピアノオーケストラ」ともいうべきユニークなコンサートが開かれた。

これは、中国系のピアニスト、ランラン(Lang Lang)が今まで何度も共演してきたVSOと、3月18日(水)のコンサートに出演するのを機に、その前日の17日(火)にVSO音楽学校の選抜されたピアノ科生徒を対象にワークショップを行ったもので、VSO常任指揮者ブラムウェル・トビー氏(Bramwell Tovey)が指揮棒を振った。会場は、VSOホームシアターおよび同音楽学校に隣接しているオーフィアム・シアター。


▲ピアノオーケストラ! ステージにはVSO音楽学校生徒101名とピアノ50台が登場、ユニークなワークショップ・コンサートに・・・(3月17日、バンクーバー市オーフィアム・シアター)


▲ランラン(左)の指導を受けながら演奏


▲VSO常任指揮者ブラムウェル・トビー氏 

演奏曲は、 「三つの軍隊行進曲 作品51番 NO.1」F・シューベルト
  「ハンガリア・ダンス NO 5」 J・ブラームス


最初は全員で演奏してから、ランランが部分部分の弾き方や曲想の注意を行い、うまくいかないところは注意を続けながら、数回繰り返す。生徒たちは必死に指示に従っていくが、その後の演奏はグーンと表現力が上がってきているのが分かった。

ランランと指揮者トビーの会話の受け答えも楽しかったし、生徒からランランに対して質問の時間も設けられたが、ランランの対応が非常にスマートで、彼の素晴らしいキャラクターを垣間見る感じがした。


▲VSO音楽学校のピアノ教師アレクサンダー恵子さんの日本人生徒も出演。(左から)八重澤亜有美(あゆみ)さん、八重澤水希(みずき)さん、アレクサンダー恵子さん、津元美音(みお)さん


▲年長組の日本人生徒。アレクサンダー恵子さんを囲み、福原絹子さん(左)とコンスタブル房子さん(右)

今回のランラン・ピアノワークショップには、VSO音楽学校のピアノ教師、アレクサンダー恵子さんの日本人生徒たちも参加して日ごろの練習の成果を発揮した。
日本人生徒たちは、「こんな大きな劇場で、ランランのそばで演奏出来るなんて素晴らしい体験でした。すごく緊張しました。大きなプロジェクトを大いに楽しみました」などと感想を聞かせてくれた。

VSO音楽学校という、近代設備も整い、そしてVSO活動の一環である学校だからこそ、このような企画が実現できたのだと、再認識させられた。
このイベントは将来ある若い音楽家志望者にとっては、じつに貴重な体験となるであろう。

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■ Lang Lang pianist

ランランは1982年、中国・瀋陽生まれ。5歳で出生地の瀋陽ピアノコンクールで優勝し,北京の中央音楽学院に9歳で入学。12歳でドイツで開かれた第4回エトリンゲン青少年ピアノコンクールで最優秀賞および技能賞を獲得という天才少年で、その後も13歳の時、仙台市で開催された第2回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールで見事優勝している。
そして17歳の時、ラヴィニア音楽祭ガラコンサートで、急病になったアンドレ・ワッツの代理として、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲 第1番」をシカゴ交響楽団と共演し、これがシカゴトリビューン紙によって、将来の嘱望される何年かに一人の逸材と評価された。その後もめざましい活躍が続き、輝かしい履歴を持つ若手クラシックピアニストである。
バンクーバー交響楽団(VSO)とも多くの共演を行ってきている。
▲Lang Lang (Photo by VSO)


〈 リポート・妹尾 翠 〉

(2015年3月26日号)



 



 
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