【食べある記・モントリオール編】
バラエティーに富んだミートパイ専門店
「Ta pies et superette」


〈 Nico Fujita・記/Coco Montreal 誌 〉

カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの共通点は? 何よりもまず「英連邦王国」であること。 さて、兄弟分ともいえる国々の代表的なお料理と言えば? 2003年、オーストラリア、ニューサウスウェールズ州のボブ・カー首相は、ミートパイを国民食として位置づけました。ニュージーランドにとっても、ミートパイは国民の食生活を代表する食べ物です。


▲二人三脚のオーナー夫妻 (c) Bernard Mauran

このミートパイがモントリオールでも食べられること、ご存じですか? その功労者はニュージーランド生まれ、オーストラリア育ちのドン・ハドソン・シェフと、ケベック人の奥様、メラニー・デ・ロリエさん。
チェコのプラハで出会って恋に落ちた二人は、当初オーストラリアに住んでいましたが、2008年モントリオールへ移住。そしてこの国民食を製造販売するお店「Ta pies et superette」をオープンしたのです。


▲盛りだくさんの野菜がうれしい「野菜カレーパイ」


▲一番人気の「チキンバターパイ」はピリ辛

この店のミートパイは、グレービーソースで味付けされた肉をパイ生地で包んだものが基本。でも、Ta pies ではこのほか、ピリリと辛味がきいた野菜カレーパイ、リコッタチーズとほうれん草のバランスがほどよいパイ、一番人気のバターチキンパイ、ちょっと気取ったラム肉のパイや珍しいチリコンカンのパイなど、チョイスが豊富に用意されています。


▲バラエティーに富んだ「冷凍パイ」。まとめて買っておけばいつでも出来立てが食べられます (c) Ta pies

シェフが2日間かけて丁寧に作り上げるパイ生地は、さすがそれぞれの具と絶妙に調和します。アツアツのものから冷凍保存のものまで、一人用でもファミリーサイズでも、TPOに合わせて選べるのがうれしいですね。


▲恋人を思って作られたビスケット ANZAC (c) Nico Tarragoni

おやつも、もちろんオージー風(オーストラリア風)。ANZAC(アンザック)は、「Australian and New Zealand Army Corps=オーストラリア・ニュージーランド軍団」の頭文字からなるクッキー。恋人から兵士への贈り物として、封筒に入る薄さで日持ちのするクッキーが考え出されました。由来を聞いたからでしょうか、素朴な美味しさが心を温めてくれます。

店名の「Ta」はスラングで、「Thanks a lot」のことだそう。南半球の兄弟たちに感謝しながら、Bon appetit! 

■Ta pies et superette
4520 avenue du Parc, Montreal
Tel : 514-277-7437
www.ta-pies.com

(2015年4月2日号)



 



 
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