【リアルエステート】

家の買い替えのタイミング
売るのが先? 買うのが先?


〈 解説・服部江理子 〉


トロントでは不動産売買が真っ盛りの春の不動産シーズン、「For Sale」のサインもあちこちで見かけられます。特に「Detached」「Semi-Detached」「Townhouse」などのローライズの住宅の需要が供給を大きく上回り、売り手市場の不動産状況は、まだしばらく続きそうです。

さて、今回は、家の買い替えについて、そのタイミングなどについてお話させていただきたいと思います。

現在、コンドミニアムにしろ、一軒家にしろ、自分の住宅をお持ちのかたで、出産、お子様の成長に伴い、もっと大きなスペースや、もう一つ寝室が必要になったり、また、逆にお子様の独立などで、家が広すぎたり、家の維持管理が大変なためにダウンサイズしたいなどと考えている方も多いかと思います。また、単に他の地区に移りたいとお考えの方もいるでしょう。




家を買い替える場合、初めての家を購入する場合とは違い、購入と、売却と二つのプロセスがあり、その二つをうまくタイミングよく行う必要がありますので、入念な計画が必要です。

家を先に売ったほうがいいのか、買ったほうがいいのかというのは、私もよく受ける質問ですが、実際、どちらが正しくどちらが間違っているという問題ではありません。売買のタイミングについては、ホームオーナーの状況や見解、また不動産市場などいろんな要素がかかわりますので、一つの回答はありません。それぞれのメリットとしては、下記のようなことがあげられます。

先に売る
家を先に売る場合は、期限付きで、いくら以上で売らなければならないといったプレッシャーがありませんし、時間をかけて家の売却の準備をすることができます。また、実際の売値がわかるので、次に買う家の予算がはっきりします。買い手市場の場合、もしくは家を売ったあと住むところ(家族宅など)がある方に適しています。

先に買う
時間をかけて家を探せるので、自分の理想の家を購入することができます。現在のような売り手市場の、売ることより、買うことが大変という場合に適しています。また、家の購入の際に、「Escape Clause」といって、自分の今の家が売れることを購入の条件に入れることもできますが、現在のトロントの市場では、売り主はそういった条件つきのオファーは拒否するでしょう。

どちらにしても引っ越しをすると決めたら、まず両方のプロセスを同時に進めることが必要です。家を売却するにあたり、必要な家の修理、家のクリーニングや不必要なものをストレッジ(保管所)に入れるなど、出来るだけ家の状態を良くするように進めます。また、購入に関して、銀行やモーゲッジブローカーと話をし、プリアプルーバル(前もって承認)をもらい、新しい家の予算を把握します。実際にリアルエステート・エージェントの人と家の見学を始めるのも良いでしょう。




最後に、売る家と買う家のクロージング(引き渡し)の日のタイミングについてですが、うまくタイミングを計れるようでしたら、余裕を持って引っ越しができるよう、新しく入る家のクロージングの日を売却する家のクロージングの日の数日から数週間前にすることをお勧めします。

先に購入のクロージングをするにあたり、売却金から次の家のダウンペイメント(頭金)を支払わなければならない場合は、短期ローンのブリッジファイナンスを組むのが一般的です。

二つのクロージングの日を同日にすることも可能ですが、その場合、新しく入居できる日に、自分の住んでいる家を引き払わないといけなくなるので、かなり引っ越しを綿密に準備する必要があります。

また、プロセスとしては、弁護士が売却のファンドが入ったのを確かめてから、次の購入の入金手続きをし、登記作業をすることになりますので、その中で一つでもスムーズに行かない場合、同日にクロージングが行えなくなり、引っ越しのトラックは出たものの、次の家の入居がその日に出来ないなどということも実際にあります。その点のリスクとメリットをよく考慮する必要があります。

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今回の記事の内容について、もっと詳しい情報をご希望の方、そのほか、家の購入、売却に関するご質問は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

服部江理子(はっとり・えりこ)
Sales Representative
Royal LePage Signature Realty
Tel : 416-371-0224
E-mail : eriko@royallepage.ca
Website : www.erikohattori.ca



(2015年5月28日号)



 
 


 
 
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