釧路・バーナビー姉妹都市提携50周年記念
釧路から市長/市民親善訪問団が来訪、祝賀式典


〈 リポート・妹尾 翠 〉

1965年9月9日にBC州バーナビー市と北海道・釧路(くしろ)市の姉妹都市提携が行われ、今年は50周年を迎える。両市の交流記念行事は盛んに行われているが、7月7日から11日にかけて、釧路市から市長をはじめ、市会議員、市関係者など公式訪問団20名と市民友好親善訪問団40名の一行がバーナビー市を訪れた。


▲バグパイプとRCMP(連邦警察)の先導で入場


▲新名称「釧路公園」の標識の除幕式。デレック・コリガン・バーナビー市長(左)と蝦名大也(えびな・ひろや)釧路市長(右)


▲カナダ鶴のオブジェ(レプリカ)

7月9日(木)には、午前9時からバーナビーマウンテンのセンテニアルパークで公式式典が行われた。この公園は、姉妹都市25周年の時にはアイヌの彫刻家、床(とこ)ヌブリ氏の作品が寄贈されており、姉妹都市40周年記念の時にはサンド・クレーン(カナダ鶴)のオブジェがバーナビー市から釧路市に贈られ、そのレプリカが置かれているなど、釧路市ゆかりの公園でもある。

式典はニック・ボルコー・バーナビー市会議員の司会で進行。


▲祝辞を述べる岡田誠司バンクーバー総領事。後ろは床ヌブリ氏の彫刻作品


▲コリガン・バーナビー市長の挨拶


▲スピーチをする蝦名釧路市長

岡田誠司在バンクーバー日本国総領事、 デレック・コリガン・バーナビー市長、 蝦名大也(えびな・ひろや)釧路市長、 アンドリュー・ピーター・サイモンフレーザー大学(SFU)総長の挨拶に続き、今回の目的である改名式、すなわち「Kushiro Park」(釧路公園)と改名された公園標識(サインボード)の除幕式が行われた。

バーナビー市の一等地で「神々の集うプレイグラウンド」(アイヌ語でカムイ・ミンタラ)といわれている公園に日本の名前が付いた素晴らしい一瞬であった。

各来賓の挨拶では、両市友好のための素晴らしい公園、草の根関係の中で培ってきた努力によって交流が続いてきたことへの敬意、これからの両市の更なる発展を願い、この訪問を次の交流につなげる節目(ふしめ)としたい、など将来への願望が述べられた。
また、コリガン市長は公園の説明や日本との歴史的背景などを語り、ピーターSFU総長はSFU と日本の大学とのつながり、研究活動でもっとも興味ある課題として「アイヌ民族の研究」を挙げた。

蝦名市長は「カナダに着いた時から毎日が感動と喜び、そして驚きの日々でした。日本のおもてなしの精神についてもコリガン市長はよく理解されていて、日本の人々を大切にして相手をいつくしむ思いが伝わってきます。50周年の新たな気づきもたくさんありました」と語った。

式典終了後は「ウィンド・カルテット」の演奏が響き渡る中、リフレッシュメントが振る舞われ、参加者の歓談のひとときとなった。

○    ○    ○

この日正午からは、在バンクーバー日本国総領事公邸で、日本からの公式訪問団とバーナビー市議会関係者らを対象にランチ・レセプションが行われた。

岡田総領事は両市のこれからの発展を願い、自身と釧路市との関わりについて、カヤックをするため訪れた時の逸話など披露した。コリガン市長は、岡田総領事がカナダに着任してから、外交のみでなく彼との友情のつながりも感じるようになったこと、岡田氏とバーナビーとの間の信頼関係があってこそ今日のような素晴らしい時を持てたこと、釧路公園の命名によって釧路が近い存在になり大きなつながりを感じていることなどを語った。


▲バーナビー市主催の晩餐レセプション会場風景


▲姉妹都市継続宣言書の調印をする蝦名・釧路市長(左)とコリガン・バーナビー市長


▲鏡割り。(左から)コリガン市長、岡田総領事、バーナビー市議、蝦名市長、バーナビー市議、バーナビー市議

午後4時半からは、日系センタ-で歓迎式典が行われ、そのあと、7時からは、バーナビー市のリバーウェイゴルフ場のクラブハウスで、バーナビー市主催の晩餐レセプションが開催された。

釧路市訪問団一行を歓迎する挨拶が述べられ、ただちに晩餐会が始まった。続いて、両市市長や岡田総領事の簡単な挨拶や両市会議員の紹介、プレゼント交換が行われ、両市長の間で姉妹都市継続宣言書の調印が行われた。
次の瞬間、コリガン市長から、「本日の7月9日を『釧路の日』と命名した」と発表され、会場はこのビッグニュースに喜びの歓声が上がっていた。

「釧路公園」の日本名がついたバーナビーマウンテンパーク、そして「釧路の日」までできてしまった感動の一日であった。

バーナビー市主催の心温まるレセプションは鏡割り、そして祝いの乾杯で幕を閉じた。

○    ○    ○

翌7月10日(金)も、バーナビー市内高校との姉妹提携や、見学など多忙ナスケジュールをこなし、夕刻には同市のヒルトンホテルで、釧路市主催のレセプションが行われ、釧路側はバーナビー市への感謝の意を表明した。

午後7時30分からは、同市のマイケル・J・フォックス・シアターで行事最後のイベントである「バーナビー市・釧路市姉妹都市提携50周年記念 木原健太郎コンサート」が開催された。


▲ピアノ木原健太郎氏(中央)、ギター中島有二郎氏(右)、電子サックス岡田総領事(左)

木原氏は釧路市出身のジャズピアニストで、釧路市の観光大使でもある。作曲や弾き語りなど歌手としても活躍。今回、地元のギタリスト中島有二郎氏とのデュオ、そして特別出演として岡田誠司総領事の電子サックスも参加し、実力を出し切った素晴らしい演奏が行われた。

○    ○    ○

今回、釧路・バーナビー50周年記念行事では、今までに例のない感動を呼び起こすような展開が繰り広げられた。最後のコンサートもイベント総括という意味でも、大きな成果があったようだった。
なお、交流の大切さを次世代に継承しようということで、今回、釧路市民友好親善訪問団には高校3年生2人を参加させている。

(2015年7月16日号)



 



 
(c)e-Nikka all rights reserved