【赤毛のアン】

モンゴメリーが滞在したPEIの祖父の家
基金集めオークションに大勢のファン参加


小説「Anne of Green Gables」(赤毛のアン)の作者として世界的に知られるルーシー・モード・モンゴメリー(1874年―1942年)は、人生の後半をオンタリオ州で過ごしたが、故郷プリンスエドワード島(PEI)を訪問した際はパークコーナー村(シャーロットタウンの北西、大西洋の海辺にある)に滞在した。

▲ルーシー・モード・モンゴメリー ▲祖父ドナルド・モンゴメリー


この村には、モンゴメリーの祖父母が住んでいた家がある。父方の祖父ドナルド・モンゴメリー(1808−1893)は上院議員まで務めた名士である。
二階の部屋からは、アンのストーリーで有名な「輝く湖水」が見渡せる。裏庭の風景も、畑一面がどこまでも広がる。

地元の観光関係者の中には、アンにゆかりがあるこの家も観光ルートに入れてはどうかと提案している人もいるそうだ。


▲オークションが行われた家

この家で、7月25日(土)、オークションが行われ、地元はもとより、トロントや日本からも「赤毛のアン」にかかわる人たちが集まり、盛況であった。
オークションの目的は、老朽化したこの家の維持・保存のための基金集め。家の内部、天井、電気系統など相当いたんできており、改修のための資金が必要となっているのだという。

今回のイベントには、 トロント在住の梶原由佳さん、岡山のノートルダム清心女子大学の赤松佳子教授、作家の奥田美紀さんが日本からの寄付をまとめて送ってくれた。
また、PEIの「ブルーウインズ・ティールーム」経営者の神川テリーさん、「BB ブライトンハウス」の青山夫妻、島のツアー会社の皆さんが島内で日本人参加者を募るなど協力してくれた。そのほかアン・ファンの人たちが参加した。


▲オークションの会場風景


▲人目を引いた古時計や家具など


▲アンティークの椅子や糸巻き車も・・・

オークションでは、「赤毛のアン」の小説の中に登場するアンが大切にしていたマゴグ(陶製の犬)と聖書を除き、この家で長年保管されていたアンティークの家具や調度品の数々が競売に出された。
目玉商品でアンやモンゴメリー・ファンの関心を呼んだ「ローズヒップのティーセット」は$5,100で落札した。黒猫のマーク付きモンゴメリーのサイン入り本は$575、また、古時計、書棚($5,000)なども売れた。各種の重要な家具はこの家の後継者ロバート・モンゴメリーさんの子供たちが購入した。


▲「赤毛のアン」の物語に出てくるマゴグ(陶製の犬)を手に、ロバート・モンゴメリーさん。これは非売品です 


▲話題の「陶製フルーツバスケット」を落札したモンゴメリー協会代表のキャロリン・コリンズさん 

日本からも多大な応援を受けたプリンスエドワードアイランド大学(UPEI)側のモンゴメリー協会(代表=キャロリン・コリンズ女史)は、アンやモンゴメリーにまつわる品物を大学で維持保管したいということで、話題の「陶製フルーツバスケット」を$750で落札した。そのほか、各種敷物、キルトなどを購入した。

重要文化財の将来を真剣に考え、維持・保存に取り組んでいる多くのアン・ファンの活動が今後も発展していくことを期待する。

〈 リポート・ウオーレン真紀子 〉

(2015年7月30日号)



 
 


 
 
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