JETプログラム
カルガリー総領事館管轄の参加者壮行会


7月31日、在カルガリー総領事公邸で「2015 JETプログラム」の壮行会が、大学関係者やJET経験者らが出席して行われた。
JET(The Japan Exchange & Teaching)プログラムは、1987年に米国、英国、オーストラリア、ニュージーランドの4か国を対象に始められた国際交流プログラムで、個人個人のレベルで日本と参加国の文化の違いを学び、理解を深めることにより、国同士の絆(きずな)を強めることを目的としている。

カナダは、一年遅れてJETプログラムに参加し、初年の1988年には127名が参加した。参加者は今までに8,000名を超え、2015年7月時点では、499名のカナダ人が日本で活動している。
今年は、カナダ全土から202名が参加する。在カルガリー総領事館管轄地域からは、アルバータ州、サスカチワン州、マニトバ州から49名が参加し、国際交流員や英語教育の強化のため公立学校での英語教師のアシスタントとして活動する。


▲壮行会出席者の皆さん(カルガリー総領事公邸にて)


▲田村良作カルガリー総領事夫妻(右から2人目と3人目)と歓談するJET参加者たち

壮行会では、まず、田村良作カルガリー総領事から参加者の活躍を期待する次のようなスピーチがあった。
「毎年、在カルガリー総領事館管轄地域からJETプログラムに参加する人数が増加していることを大変うれしく思います。皆さん一人一人がカナダの大使であるという自覚を持ってこの優れた国際交流プログラムに参加することにより、両国の文化や習慣の違いを理解し、活動地域で出会う人々と強い絆を結んでくれることと信じています。そして、日本の小学校での英語教育強化においても皆さんの活動が大変重要な役目を果たすことでしょう。更に、将来カナダに帰国してからは、JETプログラム経験者として、皆さんが体験してきた真の“日本”を家族や友人などに紹介し、個人レベルで日本とカナダの理解を深める役割を担ってくれることを期待しています」

続いて、JET経験者たちから「文化や習慣の違いを知り、まずは体験してみましょう。そして、両国のいいところを取り入れましょう」「皆さんの努力が報われ厳しい審査を突破して与えられた人生の転機になりうるこの貴重な機会に果敢に挑戦してください。かならずや道は開かれます」と、激励があった。

その後、和やかな懇談会へと移り、記者は活気あふれる参加者にお話を伺った。

■ベンジャミン・チャンさん(出身地:スイス)勤務地:鹿児島県


▲JET参加2回目のベンジャミン・チャンさん(左)

「私は、JETの一員として2004年から4年間、兵庫県で勤務した経験があります。日本での思い出はいいことばかりです。ある日、地下鉄を出ると大雨が降っていました。傘を持っていない私に見ず知らずの人が傘をくれたのです。日本人は本当に親切ですね。前回のJETプログラム参加後は、ヨーロッパで航空機のフライト・アテンダントをしていました。旅行が好きで今までに60カ国ほど旅をしました。日本の子供たちに私が見てきた世界の話をしようと思っています」

■シャイアンさん(出身地:サスカチワン州)勤務地:北海道
「The Blue Heartの“リンダリンダ”が大好きで、日本の音楽をよく聞きます。コミュニティー活動に積極的に参加して日本文化の理解を深めたり、日本語や日本料理を学びたいです。特に、私はファーストネーション(先住民族)クリー族の出身なので、日本のファーストネーションの人たちとの交流を楽しみにしています」

■ナイジェル・コッパートさん(出身地:カルガリー市)勤務地:熊本県
「去年もJETプログラムに応募しましたが、残念ながら補欠でした。今年は採用が決まり、勤務地も希望していた南国でとてもうれしいです。日本のアニメに興味があり、大学で日本語を学びました。スポーツが好きな人にはホッケーを、自然が好きな人にはロッキー山脈の自然をと、相手の興味に合わせてカナダの良さを紹介するつもりです」

■ブライアン・キャンベルさん 勤務地:北海道上川郡
「2009年に交換留学生として大阪に住んだことがあります。語学に興味があるので授業では習わない日本語や手話を習得したいと思います。日本の人たちには、カナダの多民族文化を紹介したいです」

■マット・マさん(出身地:香港)勤務地:宮城県仙台市


▲仙台市で英語教師助手を務めるマット・マさん

「私は居合道を習っていて、日本の文化は大変興味深いと思いました。日本での生活は香港みたいに忙しい生活になるかもしれませんね。カナダの自然を紹介してきたいです」

■へワン・パークさん(出身地:韓国)勤務地:新潟県三条市=職種:国際交流員
「カナダの文化をプロモーションするのにJETプログラムが大変効果的であると思い応募しました。大学で日本語を学び、在学中に交換留学生として京都に滞在した経験があります。日本人の親しみやすさがとても好きです」

参加者の人の中には名札に勤務地を手書きで、しかも漢字で書いたり、既に日本語の名刺を作成したりしている人が多く見られ、JETプログラムへの参加の意欲の強さが伝わってきた。
一行は、8月1日、熱い思いを胸に秘め日本へと旅立った。

〈カルガリー・奈良由貴子〉

(2015年8月6日号)


 



 
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