最近変更された不動産売買における2つの規則
■ オファー記録の保管義務
■ 契約書の電子署名


〈 解説・服部江理子 〉

今年の7月1日付で、2つの不動産売買に伴う規則の変更がありました。今回はその内容をご案内させていただきます。

すべてのオファー記録の保管が義務づけられる
家などの売買において、セラーの不動産会社は提出されたバイヤーからのすべてのオファーの記録を保管することが義務づけられました(Bill 55 )。

この規則は、基本的には、不動産業者による不当な行いをなくし、消費者(バイヤー)を保護するためにできました。現在、2件以上のオファーが同時に一つの家に入り、競争(マルチプルオファー)となる状況が珍しくありません。売り手市場でありながら、バイヤーにとって、実際に、いわれた数のオファーが売り手に提出されたのかどうかを証明するシステムはありませんでした。




今までのルールでは、バイヤーがオファーにサインをした後、バイヤーエージェントは、セラーの不動産会社にオファーを登録することになっていました。そこでオファーの数などを管理することにはなっていましたが、セラーのオファー提示時刻ぎりぎりに提出してくるバイヤーや、メールで提出される場合などで、正式に不動産会社のシステムに記録されない場合も多々あります。また、登録後キャンセルされたオファーもそのままシステムに残っていたりして、オファーの数なども証明できるものはありませんでした。

今回、このルールにより、セラーの不動産会社は、提出されたすべてのオファーの記録をとっておくことが義務づけられましたので、実際入ったオファーの数や詳細も後々まで残ることになります。
そして、バイヤーやエージェントで疑問がある場合、オンタリオの不動産業者を管轄し、消費者を保護するための媒体である The Real Estate Council of Ontario(RECO)に問い合わせて、特定の家に入ったオファーの数を確認することができます。

契約書の電子署名認められる
売買契約書「Agreement of Purchase and Sale」の電子署名が認められるようになりました。

オンタリオ州では、今までの Electronic Commerce Act (ECA)で、購入の契約書以外は電子署名が認められていましたが、この Act(法律)の変更により、今年7月1日から、購入の契約書も電子署名がオリジナルの紙面に書いた署名と同様に認められるようになりました。




ペーパーレス、簡素化が進む中、不動産売買の際に必要な書類はかなりの枚数となります。電子署名ができることにより、契約書の印刷も必要なくなりますので、そのまま PDF で保存、署名、先方に送るといったかなり迅速な書類作成手続きが行えます。

といっても、個人的には、やはり、契約書は書面でファイルしたいところです。きっと、この電子署名に関しては、賛否両論ではないでしょうか。今のところは、あくまでも、オプションとして、このようなことができるととらえたほうがいいかもしれません。

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今回の記事の内容について、もっと詳しい情報をご希望の方、そのほか、家の購入、売却に関するご質問は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

服部江理子(はっとり・えりこ)
Sales Representative
Royal LePage Signature Realty
Tel : 416-371-0224
E-mail : eriko@royallepage.ca
Website : www.erikohattori.ca


(2015年8月27日号)



 
 


 
 
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