【東日本大震災】
絆(きずな)ジャポンモントリオール主催
5周年イベントで津波体験談や原発問題を語り合う


〈 リポート・宇井佳代子 〉

 絆(きずな)ジャポンモントリオール主催の東日本大震災5周年イベントが、「Remembering Fukushima 2016 −5 ans plus tard−」と題し、3月12日(土) 夕方、モントリオールのCLC語学学校で開催されました。

 今年のイベントは、震災から5年ということから、福島のことだけではなく、宮城、岩手の近況、オンタリオ州の放射能廃棄物問題やBC州の海水汚染調査、放射能の環境や健康に及ぼす影響、絆ジャポンの寄付送り先からの報告など、幅広い分野にわたりました。


▲東日本大震災および福島原発事故の資料を展示


▲日本の原発すべての廃炉を求める安倍首相宛ての要望書への署名運動も行われた 

 会場では、ビデオ、スピーチ、手記や手紙の朗読が披露され、東日本大震災および福島原発事故の資料が展示されました。また、日本にある原発をすべて廃炉するよう求める安倍首相宛ての要望書への署名運動も行われました。

 この日の参加者は子供を含めて40人ほどでしたが、皆さん熱心にビデオを鑑賞、そしてスピーチに聞き入るなど、内容の濃い集まりとなりました。


▲被災からカナダ移住までの苦労ばなしを語る工藤祐二さん

 岩手県で被災し、モントリオールに家族で移住してきた工藤祐二さんの体験談は出席者に感動を与えました。
 工藤さんは、岩手県を中心に食品加工業や飲食店チェーンを幅広く経営していた実業家です。宮古市にあった工場が津波で全壊しました。地元での会社再建を断念し、カナダ移住を決意。沖縄、バンクーバーを経て、現在、家族と共にモントリオールに住んでいます。「死ぬこと以外はかすり傷」と語った言葉が印象的でした。

 工藤さんのの臨場感あふれる体験談を聞きながら、目に涙を浮かべる観客の姿も見られました。また、移民の多いモントリオールらしく、自分もかつて祖国から内戦を逃れてカナダに移民してきたと語る男性もいました。


▲「Shadows of Crisis」。東北のこけしの影をモチーフにした池田愛さんの社会派アート作品


▲これらも池田愛さんの作品

 終了後は、お茶や軽食付きの懇談の場が設けられ、モントリオール在住のアーティスト、池田愛さんの作品を鑑賞しながら、時間を忘れて話し込んだり、資料を読んだりする人たちも多かったようです。 ・池田愛さんのホームページ
ai-ikeda.com

 今回、会場を無償で提供してくださったCLC語学学校では、東日本大震災の被災地の中学高校の英語教員を夏休みの2週間、モントリオールに招待し、集中的な英語講座を受講してもらうための奨学金制度を設立しました。現在、奨学生の候補者を募集中です。詳しくはCLCにお問い合わせください。
scholarship@clcmontreal.com


■絆(きずな)ジャポンモントリオール
www.facebook.com/kizunajapon

(2016年3月31日号)



 
 


 
 
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