【語りの会】「語りのお弁当箱」をテーマに公演
宮沢賢治生誕120周年を記念して児童文学・民話など紹介


 4月2日(土)、恒例の第23回「語りの会」がトロント市内ルーク・スタジオ(663 Greenwood Ave. Toronto)で開催された。民話や児童文学など日本文化を英語で伝えることを主目的とした「語りの会」は、1994年に日本語教師と移住者の親たちが集まって発足したもので、今年で23回目を迎えた。

 当初は,次世代に日本文化、民話、童話などを伝えるために始めたイベントであったが、対象はどんどん広がり、今では日本文化に興味を持つ一般カナダ人たちが主になっている。
 語り手も、日本人移住者から次世代や日系三世、非日系人にまで広がり、さらにダンスや音楽なども取り入れるようになった。


▲出演者。(右から)秦ペレクリタ佐千子、山本のりこ、田中裕介、ジャック・ハワード、梅沢ルイ、ナタリー・バションの皆さん


▲宮沢賢治の詩や哲学を紹介するジャック・ハワードさん


▲宮沢賢治の「星めぐりの唄」を紹介する秦ペレクリタ佐千子さん。ギター奏者は田中裕介さん

 今年は、「語りのお弁当箱」と題して、作家で詩人の宮沢賢治の生誕120周年を記念し、ジャック・ハワードさんが宮沢賢治の詩や哲学を紹介。続いて、田中裕介さんが「注文の多い料理店」を語り、秦ペレクリタ佐千子さんが、賢治の作詞作曲「星めぐりの唄」を披露した。


▲パントマイムで「セロ弾きのゴーシュ」を演じる山本のりこさん

 そして、山本のりこさんが表情や動きのみで表現するマイムダンスで「セロ弾きのゴーシュ」を披露した。

 さらに、ナタリー・バションさんが昔ばなし「一寸法師」、梅沢ルイさんが落語にもなっている「のっぺらぼう」などを盛り込んだ創作「かわうそ」を英語で語った。


▲昔ばなし「一寸法師」を語るナタリー・バションさん


▲創作「かわうそ」を英語で演じる梅沢ルイさん

 型にとらわれないバラエティーに富んだ内容は「語りのお弁当箱」というタイトルにふさわしいもので、集まった40名ほどの観客もみな満足した様子で笑顔を浮かべて堪能していた。

 なお、このイベントは「トロント・ストーリーテリング・フェスティバル」の共催と国際交流基金の協力で開催された。

〈取材=小俣匠平(おまた・しょうへい)、秦ペレクリタ佐千子〉

(2016年4月7日号)



 



 
(c)e-Nikka all rights reserved