大自然に触れる旅
ニューファンドランド & ノバスコシア(1)
グロスモーン国立公園でキャンプ


〈トロント 松井祐実・記/ 写真撮影:Richard Severin〉

 昨年8月に友人と3人でトロントから車でニューファンドランド・アンド・ラブラドル州ニューファンドランド島西部にあるグロスモーン国立公園(Gros Morne National Park)へキャンプをしに旅に出た。たいていの人はニューファンドランドといえば州都のセントジョンズ市を想像するだろうが、私たちは今回、東へは行かず、西側のまだほとんど手付かずで自然いっぱいなニューファンドランドを体験してきた。

 トロントからケベック州、ニューブランズウィック州を通り、ニューブランズウィック州のフレデリクトン市で1泊する。ここまで約12時間ほどである。


▲ノバスコシアとニューファンドランドの間を運航しているフェリー

 次の日、運転手である私の主人に運転をがんばってもらい、一気にノバスコシア州ノースシドニー市にあるフェリーターミナルへその日のうちに到着する。

 5時間ほど待ち、やっと乗船。船内のラウンジで仮眠を取ることにする。ラウンジにはすでにたくさんの人たちが椅子に座り、くつろいでいた。広いラウンジには映画館のような椅子がたくさん並べられ、お世辞にも寝心地がいいとは言えないが、とりあえずリクライニングが少しできるので、よしとする。


▲果てしなく何もない1本道のハイウエーをひたすら走る

 結局、一睡もできないままニューファンドランドに到着。夜11時過ぎにノバスコシア州ノースシドニーを出発し、ニューファンドランド島 Channel-Port aux Basques 港に到着したのが朝6時ごろ。ニューファンドランドは朝から快晴であった。フェリーターミナルからグロスモーン国立公園までの道のりは、本当に何もない一直線の道路。途中にあるコーナーブルックという町で、やっと朝食にありつく。


▲グロスモーン山が見えてきた。心なしか形がオーストラリアのエアーズロックに似ている

 3時間ほどかけてグロスモーン国立公園に到着。公園内に入るにはパークフィー(公園使用料)が必要になる。1日からでも支払いはできるが、私たちは3人以上1台の車で、早めに買えば通常1台の車に対して80ドルのアニュアルパスは50ドルになるため、アニュアルパスを買うことにした。

 国立公園内のキャンプサイトはたくさんあるのだが、大まかに分けて5カ所ある。その中で私たちは公園のちょうど中間のトイレとシャワーなどの設備付きのベリーヒルにあるキャンプサイトを選ぶ。

 キャンプサイトは前もってインターネットから予約、支払いをしていたので、手続きはスムーズであった。夏の時期はとても人気があるため、数カ月前から予約を入れないとキャンプサイトが取れないことも多いので、前もっての予約をおすすめする。

 さてグロスモーン国立公園。ひとくちに国立公園といっても、かなりの広さで、公園の中に町が形成されているぐらいである。

 キャンプサイトに到着し、まずはテント張りから始める。その後は軽くハイキングをしに行く。とても広い公園なので、ハイキングトレイルまでも車での移動となる。


▲ウェスタンブルックポンドの観光船乗り場へ行く途中の景色。途中まで遊歩道になっている

 キャンプ場で5泊のテント生活。その間、私たちがハイキングに訪れたのは、ウエスタンブルックポンド、テーブルランド、そして、もちろんグロスモーン。この3カ所は特に人気のあるハイキング、または観光ポイントである。


▲ウェスタンブルックポンドを航行する観光船


▲観光船の船着き場と素晴らしいフィヨルド。お天気も良く絶好のフィヨルド巡り

 ウエスタンブルックポンドは、氷河の後退によって浸食された海岸線の入り口が、海底の隆起によって閉じられ淡水湖となったものである。ここには数百メートルの切り立ったフィヨルドを間近に見ることができる観光船が出ている。
 ただし、駐車場から船着き場までは約45分の道のりをひたすら歩くことになる。たくさんの人が最初は楽しそうに、そして、だんだん疲れ切って、しぶしぶ歩いていた。


▲船からでしか眺めることができない景色。澄み渡った青空と所々に見られる岩肌の緑のコントラストが美しい


▲いつまで見ていても飽きることはない絶景。間近に迫るフィヨルドの大迫力

 良いお天気のときはいいが、お天気が悪かったら最悪である。私たちは2度ここを訪れたが、最初に訪れたときには曇っていたので観光船には乗らず、2回目に訪れたときは快晴だったので観光船に乗ってみた。やはり、お天気が良いと景色も全く違って見える。とても爽やかなお天気で、いつまで見ていても見飽きないすばらしい景色を心ゆくまで堪能した。

 久しぶりの好天だったためか、ローカルテレビのリポーターも同じ船に乗り込んで取材をしていた。(次号につづく)

(2016年5月19日号)



 



 
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