原爆投下71周年
ピースガーデンで「広島長崎デー」


 太平洋戦争末期、広島に原爆が投下されてから71年目を迎えた8月6日(土)、トロント市庁舎広場の「ピースガーデン」で広島と長崎の原爆犠牲者を追悼し、核兵器のない平和な世界を祈願するイベント「広島長崎デー」が開催された。

 この日、午後6時から式典が始まり、まず「Raging Asian Women」(RAW=怒れるアジアの女たち)の太鼓、フルート奏者ロン・コーブ氏による横笛・縦笛の演奏が行われた。


▲ピースガーデンで開かれた「広島長崎デー」のイベント

▲アレックス・ペレクリータ氏  ▲笛を演奏するロン・コーブ氏


 広島長崎デー連合(HNDC)のヴィネー・ジンダル会長が「核兵器が廃絶されない現在の国際情勢を懸念する」といった趣旨の挨拶を行ったあと、トロント・タオサンガ・ヒーリングセンターの主宰者、アレックス・ペレクリータ氏が平和を祈り、被爆者を慰霊、「すべての宗派を超えて核のない世の中に向かって進んでいこうではないか」と呼びかけた。

 ジョン・トリー市長からの平和宣言が読み上げられた。席上、原爆投下の犠牲者の中には、当時広島にいた韓国人、中国人、そしてアメリカ兵捕虜なども含まれていることが述べられた。

 全カナダ日系人協会(NAJC)のテリー・ワタダ氏が日系カナダ人の立場から核兵器廃絶を訴えた。
 全員が1分間の黙とう。

 合唱グループ「パックス・クリスティ・コラール」が日本のわらべうたや英語の歌などを披露。毎年おなじみの「Toronto’s Raging Grannies」も出演して「ヒロシマ・サクラ」や反核の歌を歌った。


▲「ヒロシマ」を歌うコーラスグループ「Toronto's Raging Grannies」


▲サーロー節子氏

 広島平和大使、サーロー節子氏(トロント在住)が基調演説を行った。
「今年10月の国連総会で、核兵器をなくすための核不拡散条約の問題を討議する国際会議を2017年に開くかどうかを決める可能性が出てきた。この条約にカナダの90%の国民が同意している。しかしカナダ政府は後ろ向きの態度を示しているようだ。カナダは、仏・英・米の核保有国が入っているNATO(北大西洋条約機構)に加盟している。ところが、ここにきてオランダが核軍縮に動き出した。カナダ政府もオランダにならってほしいと切に希望する」


▲灯ろうに平和の願いを込めて・・・


▲灯ろう流しに見入る人々

 午後8時半、参加者がそれぞれの思いを表現した文字や絵を書いた灯ろうを市庁舎前広場の池に流した。灯ろう流しの灯は、見物する市民の目に焼き付いたようだ。

 広島長崎デー連合では、「皆さん一人ひとりがジャスティン・トルドー首相に、直接、手紙を書いて核兵器廃絶を訴えてください」と呼びかけている。
手紙の宛て先は、
Prime Minister Justin Trudeau
Prime Minister’s Office
80 Wellington Street
Ottawa, ON K1A 0A2

(2016年8月11日号)


 



 
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