リメンバランスデー
バンクーバーで日系カナダ人戦没者記念式典


 11月11日の「リメンバランスデー」に、バンクーバー市スタンレーパーク内に設置された日系カナダ人戦没者記念慰霊碑の前で、今年も記念式典が行われた。


▲スタンレーパーク内の戦没者記念慰霊碑

 1914年、第一次世界大戦がぼっ発し、イギリスの同盟国として日本がドイツに宣戦布告した時期に、カナダでは日本人がカナダの市民権を得ても投票権が認められなかったので、日系人が従軍することによって完全な市民権が獲得できるという期待もあり、200名以上の日系カナダ人が軍隊に志願した。

 それでもブリティッシュコロンビア州(BC州)では日系人の入隊を拒否され、唯一アルバータ州のイギリス軍付属のカナダ歩兵隊から受け入れられ、ヨーロッパの戦場に送られた。当時、日系人志願兵は196名であったが、この大戦で日系人の戦死者54名、負傷者 93名を出した。

 大戦終結から2年後の1920年、戦死者の慰霊、顕彰のための記念碑が日系人コミュニティーの1万5,000ドルの寄付金によってスタンレーパークに建設され、毎年リメンバランスデーの11月11日には日系コミュニティー及び関係者による式典が行われている。
 現在、この慰霊碑には第一次世界大戦、第二次世界大戦、アフガニスタン戦争などの戦没者の名前も記されている。


▲日系カナダ人戦没者慰霊碑の前にて。今年の司会は Justin Ault 氏


▲カナダとイギリスの国歌を歌う NAV コーラス(写真はバンクーバー総領事館提供)


▲スティーブストン仏教会メンバーによる祈とう

 当日は、長年司会を務めたゴードン門田氏に代わって、Justin Ault 氏の司会・進行で式典が執り行われた。
 NAVコーラスのカナダ国歌合唱に続き,浄土真宗スティーブストン仏教会メンバーによる祈とうが行われ、午前11時の黙とう、バグパイプ・トランペット演奏に続いて遺族など関係者の挨拶が行われた。


▲黙とうをはさんでバグパイプとトランペットの演奏


▲献花する岡井朝子バンクーバー総領事(写真は総領事館提供)

 献花は日系ベテラン(退役軍人の会),日本国総領事、RCMP(連邦警察)、バンクーバー市警、日系キリスト教会、遺族代表、日系団体代表らによって行われた。最後にイギリス国歌の合唱で一連の式典は終了。


▲銘板の除幕式 

 式典後は同公園内のパビリオンで昼食レセプション。そしてレセプション後には、パークス・カナダとカナダ史跡記念物委員会が、第一世界大戦に従事した日系カナダ人兵士とカナダ選挙権獲得運動の事実をカナダの重要な歴史的事象として記念する銘板の除幕式も行われた。

※リメンバランスデーの式典はカナダ全国で、毎年 11月11日、現地時間の午前11時に開かれ、2分間の黙とうが行われています。

〈リポート・妹尾 翠〉

(2016年11月17日号)


 
 


 
 
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